【エントリーNo.120】
松田 はつみ
作品タイトル : 私はどうしたい、どうなりたい ー自分の人生を生きるためにー
「君はどうしたいの?」
今日も私は口をつぐんでしまう。
自分はどうしたいのか、どうなりたいのか。
この質問に毎回答えられない。
答えたとしても、それはニーズであって、意図ではないと一刀両断される。
背筋は固まり、肩と首筋が冷たくなっていく感覚を感じながら、時間だけが過ぎていく。
子供の頃、いい子でいると褒められた。褒められれば嬉しい。
言うことを聞いていれば、怒られない。
言いつけを守り、自分のやりたいことは、言う前に諦める。
どうせ、叶わない。どうせ、ダメだと言われる。どうせ・・・怒られる。
結果、私は、自ら思考するという事を手放した。
役に立たなければ、喜ばれなければ、私に価値はない。
そんな誤った認識が私の中に根付いてしまった。
だから、そうじゃないと指摘されると、必要以上に反応した。
自分のできていない所を、事実こうだと話されているだけでも、注意された、怒られた、否定されたと思い込む。
言われた通りにしたのに、勝手にしたと言われて、混乱する。
自分は悪くない、私が言っているのはそういう事ではない、何故私のいうことをわかってくれないのか、何故私を否定するのか、私にどうしろと言うのか、と。
自分はどうしたいのか?
荒ぶるインナーチャイルドを体験するたびに、何故あんなに怒りの感情が湧き上がり、自分を止められないのか。
出てくる言葉や態度に、頭の隅ではそんなことを言ったら火に油を注ぐだけだ。もう止めるんだ、と警鐘がなる。
しかしそれ以上に、もう私を責めないで!!!!!
という悲痛な感情が身体中を埋め尽くす。
そんな私の苦しくて、やめたくて、どうにもならない状態をプロセスグループでシェアをする。
ヒーラーに導かれながら、幼少期の頃に触れ、自分の内面を探り出す。
「お母さんは、お母さんの望んだあなたを愛しているのよ。あなたそのままを愛しているわけじゃないの。」
とても痛い。
人の役に立ちたいのも、喜んでもらいたいのも、自分の存在価値を認めたいだけなのだと気づいた。
「受け入れてもらえないと「絶望」を感じていたんですね」
本当は絶望を感じていたのだ。
絶望という言葉が余りに大きくて、感じようとした途端に涙が溢れ出す。
それほどの大きな絶望を感じていたのに、心の奥底に鍵をかけしまい込んでいた。
「自分の人生を生きていなかったんだね」
ヒーラーからのその衝撃的は言葉は私の胸の奥底をトンと叩いた。
そして、私は思い出した。
胸まである長い髪をアミアミ、アミアミ
三つ編みに編んでもらい、可愛い可愛いはあちゃんの出来上がり。
幼稚園の時、私は自分の長い髪が好きだった。
当時、私ほど長い髪の子はほとんどいなかった。
自慢の髪だった。
なのに、ある時を境に、私の髪はショートカットへと変わってしまったのだ。
七五三である。
私の長い髪の毛は七五三で髪をアップにセットするために、
年長の時に母が計画的に私の髪の毛を伸ばしていたのである。
七五三が終わると、当然のように母が私の髪の毛を自宅でカットした。
胸まである髪を素人がカットしたのである。
当然今風の可愛いショートカットではない。
6歳児なのだから、ワックスを使ってハネ感を出そう、なんてこともない。
毛量が多く、黒々としたその髪は、正に私の頭の上に乗っている状態で、
ヘルメットさながらの全く可愛くない少女が出来上がった。
そう、私はショートカットにしたくなかったのである。
長い髪の毛が好きだったのに、母にそれが伝えられなかった為に
変な、まるで男の子のような髪型にされてしまったのである。
今でも、あの頃の写真をみると、変な頭、と思っていた。
私はそれが嫌だったんだ、と初めて鮮明に記憶が蘇ってきた。
これが私の傷の一つだ!
と明確に確信し、同時に傷を感じれたことがとても嬉しくなった。
絶望を感じたくないために、自分の人生を生きてこなかった。
感情をずっと感じているつもりでいた。
悲しい、辛い、腹が立つ、
ちゃんと感じてる
でも、ポイントが違っていた。
傷のポイントが。
感じることができたから、傷を傷として捉えることができた。
カウンセリングとヒーリングセッションでも
自分が本当はどうしたいのか どうして欲しいいのか
これしかないと思い込んでいると
「どうしたいんだ」と攻め寄られている感覚になってしまうから、
あらゆる選択肢があることを知る。
その上で、自分のために選ぶことをしていいと理解できた。
自分を理解する。
自分のことがわからないのに、どうしたいんだと言われても、答えは出ない。
反応が出たら自分を紐解いていくチャンスがきたということ。
自分がどれだけ今まで視野が狭く、思い込みの中で生きていたのかを改めて思い知った。
ー自分の人生を生きるー
そのために私ができること。
もっと、自分のことを知り、理解していく。誤解の中で生きていたのなら、本当の私に出会いたい。そこで、本当は自分がどうしたいのか、どうなりたいのか、たどり着くために、今日もプロセスが待っている。
このエピソードの中で、あなたは何によって癒されたと思いますか? : プロセスグループ・カウンセリング
【作品応募者について】
どんな職種・お仕事をされていますか? : 介護福祉士・病院勤務














そもそもエッセンス(良いところ)の塊である私たちは、幼い頃のささいで偶発的なできごとや繰り返し体験するできごとを通して、自分のエッセンスを悪しきものと誤解してしまいます。残念ながらこの誤解は成長の過程で避けることのできないもので、ゆえに私たちの誰もが、違った体験から同じ傷を持ち、その強さや深さ、体験の内容の違いが人格となって現れます。ただ、ここで注意すべきなのは、現在の人格は「本来のエッセンスを悪しきものと誤解した」状態のものだということ。
私たちは誰しも、この世に生まれ育ち、大人になってから今までの全ての経験に基づいて現在の選択のすべてをおこなっていますが、「三つ子の魂百まで」のことわざ通り、さらにその根幹を成すのは子どもの頃の環境や体験です。
この世に生まれ、誰かを好きにならない人はいません。そして、好きになればなるほど悩むことや傷つくこと、腹の立つこと、悲しくなることも多くなるものです。なぜなら私たちは、恋する相手に幼い頃両親とのあいだに起こった満たされなかった体験を無意識に投影しているからなのです。
自分と自分以外の人を分ける目には見えない境界線、それをバウンダリーといいます。
自分でも薄々おかしいと感じているのに、反射的にカッとなったりパニックになったり頭が真っ白になったりしてどうにも止められなくなってしまうのは、脳内にその反応の“回路”ができてしまっているからです。BTSは、HITオリジナルヒーリングの中で唯一、これ単体で学び身につけることのできるヒーリングスキルで、脳内に新しい神経回路をエネルギー的に構築することができます。
何をどうしても人生が動かない、あるいは“ドツボ”にはまって抜け出せなくなってしまったことは誰にでもあると思います。そんなときに最適なのが、このプロセスグループです。安心で安全な環境の中で感情のブロックをほどき、その下にある傷を癒し、傷の生まれた幼い瞬間真に必要としていた体験を大人になった今、取り入れることのできる貴重なグループワーク。全国各地で定期開催されていますが、人気の地区では募集開始間もなく満席となることも。
ヒーリングとは、わかりやすく言うと、オーラフィールド(オーラボディ)のお風呂のようなものです。
白か黒か、勝ちか負けか、など、どちらかしかない/どちらかに決めなければいけないと思ってしまう……実はこれは、“葛藤” を持ちこたえることができず混乱したままの「子どもの意識」のしわざです。子どもの意識とは、その葛藤を持ちこたえることのできなかった幼い瞬間のまま今なおあなたの中で存在を主張している幼い意識のこと。HIT独自のキャラクトロジー・コーチングスキルは、今のあなた=大人のあなたの意識を使い、子どもの意識を癒し今に統合するためのスキルです。
自己啓発や心理学の学びは深めたし、スピリチュアルなセッションも受けている、なのに現実がどうも変わらない……そんな方はいらっしゃいませんか。

愛媛県松山市のハートインタッチヒーリングセンター。目の前に穏やかな瀬戸内海を望み、山本美穂子がどこまでもこだわりぬいて造ったセンターです。セッションや講座等の会場としてのレンタルも可能で、セミナールームのステンドグラスは必見。