
「こころのレスキュー大賞」は、心に寄り添った/寄り添ってもらったことで人生が変わった体験談を通して、真に心に寄り添うサポートとはどんなものかを多くの方に広く知ってもらうことを目的に設立した賞で、毎年10月に作品募集を開始、12月のHITキャラクトロジー心理学協会のイベント〈Heart in Touchアワード〉にて受賞作品が発表されます。
Heart in Touch Award 2023
【エントリーNo.130】
池ノ谷 百合子
作品タイトル : あのときの私がいたから
「こんな人生、一体いつまで続くんだろう」
私はいつも、こんなことを考えているような子どもだった。
何不自由なく育てられていたと思うが、それは表面的なところで、私の心は闇のような世界だった。
小学校の帰り道に空を見上げて「人生なんて早く終わればいいのに…」と思ったことは今でも覚えている。
毎日毎日、同じことを繰り返して、一体こんなことがいつまで続くのだろうかと、自分の将来に夢や希望を見出すことなんてできず、子どもながらに辟易していた。
私が、自分のことをおかしな子なんじゃないかと思い始めたのは幼稚園のころ。
表向きはいい子で、目立つような問題行動はなかったと思うけれど、頭の中では色々な言葉が木霊している感じで、とにかく毎日がよく分からなかった。
ふと気づいたとき、私の目に映る景色はどれもがモノクロでしかなかった。
大人になって、表面的には普通な毎日だったが、心のどこかではずっと叫び続けていて、相変わらず、人生なんて早く終わってしまえばいいのにと思っていた。
今となっては笑える話だけど、私は「ノストラダムスの大予言」があたって世界が滅亡すると信じていたので、1999年までの人生しか考えていなかった。
「まぁ…25歳で死ぬんだろうからそれまでの我慢」と思っていたのに、その予言があたらずにそのまま人生が続行されたことに大変落ち込んだ。
自分なりに必死に生きてきたつもりだけど、他の人のようにうまくいかず、心の中は不満ばかりで、
なんで私ばっかりこんな目に…
なんでこいつにはあって、私にはないんだ…
なんで…
なんで…
なんで…
そんな日々が、ただただ繰り返されていった。
幸せになりたいというよりは、そんな自分をとにかくどうにかしたかった。
心がどんなふうになっているのか、自分の内側に響く声はどこから聞こえてくるのか、どうしてなにもかもうまくいかないのか。
そういったことにはずっと興味があったし、その仕組みを知りたいと思っていて、そんなときにキャラクトロジー心理学と出会った。
キャラクトロジー心理学だと、私の主な性格は「マゾキスト」。
「マゾキスト」はやりたいことが分からず、いつも奴隷的、犠牲的な感覚の中にいて、不満ばかり。
キャラクトロジー心理学を学びはじめて、私自身が進学を考えたときに「心理学を勉強したいから心理系の大学に行きたい」と親に伝えたが、親からは「そんなことして何になる」と一蹴されたことを思い出した。
それで私は諦めて、無難な英語系の大学を選んだ。
人生を諦めていたのは自分で、自分の人生の舵を、自分以外の誰かにずっと任せてしまっていたし、それ以外の生き方があるなんて全然知らなかった。
キャラクトロジー心理学と出会って10年。
ただただ、自分をどうにかしたい一心で、心について学び続けてきた。
マゾキストな私は、相変わらずやりたいことは分からないし、不満はなくならないけれど、少しずつ、少しずつ、自分が自分の人生の舵をとって生きていく、それがどういうことなのかが分かるようになってきた。
幸せを感じることも、自分の人生を生きているという実感も、何気ない日常の中にあがってくることがある。
いつのまにか、私に映っていたモノクロの世界に色がついたような感じになっていった。
そんなある日、20年以上会っていなかった大学時代の友人からメッセージが送られてきた。
「百合子のセッションを受けたいんだけど…」
大学では同じクラスで、一緒にバイクの免許を取りに行ったり、他の友人を交えて飲んだり、講義をさぼって遊んだりと一緒にいる時間も多かったが、卒業してからほとんど会うことはなかった。
SNSがつながっていたので、私がヒーリングやカウンセリングを仕事にしていることを知ってくれていて、思いきって連絡をくれたとのことだった。
私は突然のことで驚いたが、すごく嬉しかった。
同じ時間を過ごした昔を懐かしむのと同時に、ヒーリングやカウンセリングを通して彼の話を聞いていた。
今の彼が、どんな場所で、どんなことに困っていて、どんな世界を見ているのか。
私が進んできた道で得たものが、彼が苦しいと感じている場所から抜け出す、何かのヒントになればと思っていた。
それから彼はキャラクトロジー心理学にも興味を持ってくれて、講座でも学んでくれている。
自分と相手に起こってくる問題、自分の仕事でどうしてそんなふうになってしまうのか、うまくいかないのか、キャラクトロジーや心の仕組みを知ることでそれらの理由が分かって、自分の人生が変わったと伝えてくれた。
「百合子が先にキャラクトロジーを知って、学んでくれていたから、俺もこれを知ることができた、本当にありがとう」
私の師でもある 山本美穂子さんから、「ヒーラーは自分が癒したところまでクライアントを連れていくことができる」と教えてもらっていた。
子どものころから、自分がおかしいんじゃないかと悩み続け、自分をどうにかしたい、救いたい、という思いからやってきたことが誰かのサポートになっていく、その道がふっとみえた気がした。
あのときの私がいたから、今の私がいる。
「人生なんて早く終わればいいのに…」と願っていたような私が、今は、残りの人生で何ができるのか、どこまで進んでいけるかと思っている。
このエピソードの中で、あなたは何によって癒されたと思いますか? : キャラクトロジー心理学、HITメディカルヒーリング

「こころのレスキュー大賞」は、心に寄り添った/寄り添ってもらったことで人生が変わった体験談を通して、真に心に寄り添うサポートとはどんなものかを多くの方に広く知ってもらうことを目的に設立した賞で、毎年10月に作品募集を開始、12月のHITキャラクトロジー心理学協会のイベント〈Heart in Touchアワード〉にて受賞作品が発表されます。
Heart in Touch Award 2023













そもそもエッセンス(良いところ)の塊である私たちは、幼い頃のささいで偶発的なできごとや繰り返し体験するできごとを通して、自分のエッセンスを悪しきものと誤解してしまいます。残念ながらこの誤解は成長の過程で避けることのできないもので、ゆえに私たちの誰もが、違った体験から同じ傷を持ち、その強さや深さ、体験の内容の違いが人格となって現れます。ただ、ここで注意すべきなのは、現在の人格は「本来のエッセンスを悪しきものと誤解した」状態のものだということ。
私たちは誰しも、この世に生まれ育ち、大人になってから今までの全ての経験に基づいて現在の選択のすべてをおこなっていますが、「三つ子の魂百まで」のことわざ通り、さらにその根幹を成すのは子どもの頃の環境や体験です。
この世に生まれ、誰かを好きにならない人はいません。そして、好きになればなるほど悩むことや傷つくこと、腹の立つこと、悲しくなることも多くなるものです。なぜなら私たちは、恋する相手に幼い頃両親とのあいだに起こった満たされなかった体験を無意識に投影しているからなのです。
自分と自分以外の人を分ける目には見えない境界線、それをバウンダリーといいます。
自分でも薄々おかしいと感じているのに、反射的にカッとなったりパニックになったり頭が真っ白になったりしてどうにも止められなくなってしまうのは、脳内にその反応の“回路”ができてしまっているからです。BTSは、HITオリジナルヒーリングの中で唯一、これ単体で学び身につけることのできるヒーリングスキルで、脳内に新しい神経回路をエネルギー的に構築することができます。
何をどうしても人生が動かない、あるいは“ドツボ”にはまって抜け出せなくなってしまったことは誰にでもあると思います。そんなときに最適なのが、このプロセスグループです。安心で安全な環境の中で感情のブロックをほどき、その下にある傷を癒し、傷の生まれた幼い瞬間真に必要としていた体験を大人になった今、取り入れることのできる貴重なグループワーク。全国各地で定期開催されていますが、人気の地区では募集開始間もなく満席となることも。
ヒーリングとは、わかりやすく言うと、オーラフィールド(オーラボディ)のお風呂のようなものです。
白か黒か、勝ちか負けか、など、どちらかしかない/どちらかに決めなければいけないと思ってしまう……実はこれは、“葛藤” を持ちこたえることができず混乱したままの「子どもの意識」のしわざです。子どもの意識とは、その葛藤を持ちこたえることのできなかった幼い瞬間のまま今なおあなたの中で存在を主張している幼い意識のこと。HIT独自のキャラクトロジー・コーチングスキルは、今のあなた=大人のあなたの意識を使い、子どもの意識を癒し今に統合するためのスキルです。
自己啓発や心理学の学びは深めたし、スピリチュアルなセッションも受けている、なのに現実がどうも変わらない……そんな方はいらっしゃいませんか。

愛媛県松山市のハートインタッチヒーリングセンター。目の前に穏やかな瀬戸内海を望み、山本美穂子がどこまでもこだわりぬいて造ったセンターです。セッションや講座等の会場としてのレンタルも可能で、セミナールームのステンドグラスは必見。