一般社団法人 HITキャラクトロジー®心理学協会

人間関係の問題や弱点を改善するバウンダリーの引き方と作り方の心理学アプローチINFORMATION

   

 

「バウンダリー」ってご存知ですか?

 

この記事では、人間関係の問題や弱点を克服する大きな鍵となる「バウンダリー」について、心理学的なアプローチをまじえながらお話ししていこうと思います。

 

バウンダリーとは

 

バウンダリーとは

バウンダリーとは、“自” と “他” を分ける境界線のことです。状況に応じてさまざまな種類のバウンダリーがあり、それらが総称してバウンダリーと呼ばれています。人間関係において、さまざまな問題や悩みが次から次へと勃発していくのは、どこまでが自分の責任で、どこからが他者の責任であるかがわからない状態であるのが大きな原因の一つです。バウンダリーとは “自” と “他” を分ける境界線であると同時に、自分の責任の所在と他者の責任の所在を明らかにしていく概念でもありますので、バウンダリーを健全に引くことができれば、人間関係の悩みや問題はおのずと解決していきます。

 

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人間関係におけるバウンダリーの役割

パワハラ、セクハラ、モラハラ……現代社会では、多くの「ハラスメント」が問題になっています。対人関係におけるストレスの原因となり、ときには犯罪にもつながっていきかねないこれらハラスメントはなぜ起こるのでしょうか? 原因は、一方が他方のバウンダリーを侵害していたり、あるいは自分のバウンダリーに侵入侵略されることを許していることによって関係性が対等でなくなっているためです。このことがストレスを引き起こし、自殺や病気にまでも発展してしまうのです。人間関係を良好に保つには、バウンダリーの概念を双方が理解しそれを遵守することが重要です。

 

Concept of refugee. Silhouette Despair refugee woman near the fence of barbed wire and reflection

 

 

すべての問題にはバウンダリー=境界線が関与する

人間関係のみならず、国家間の紛争問題にも、実はバウンダリーが深く関与しています。はるか昔から、バウンダリーを侵害される、あるいは侵害していくことによって国と国、地域と地域の間で戦争が起こり、たくさんの悲劇が繰り返されてきました。悲しいかな、それが今なお止むことがないのが現実です。私たちが平和な世界を望むならば、すべての人が他者の境界線を尊重し、敬意を持って取り扱うという大人の意識に成熟していく必要があります。

 

Hands holding wooden little men on map background. Symbol of friendship, partnership or cooperation between countries

 

 

個性化と成熟におけるバウンダリーの役割

人間性が成熟されてゆくときに必要なものとは何でしょう。人間性を成熟させるために知っておくべきことは、外に対するアプローチをする以前に、自分の内側に対するアプローチを先に構築しておくということです。自と他を分けるには、自分は何者であるか? 自分の個性とは何か? 自分自身のオリジナリティはどんなものなのか? が明確になっている必要があります。なぜなら、自分の個性が明らかであるならば、他者と自分との違いを受け入れることができるからです。自分の個性を受け入れることができていれば、他者の違いを受け入れることもまた、できるのです。
人間関係の不和は、「相手がわからない」ことに起因します。理解できない関係性やわからない相手に対し、私たちは分離と拒絶の意識を持ち込み、相手と交わらないようディフェンスをします。人が成熟してゆくには、このような子どものままの意識を超えて違いを認め、理解し合う道へと至らなければなりません

 

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福は内、鬼は外

バウンダリーを引こうとするとき、外側にあるものを “鬼” と見立ててバウンダリーを引こうとすれば、防御的になり、相互理解へと至る道は閉ざされます。けれども、自分の内側にある混乱や、まだよくわかっていない曖昧な部分を明確にし、内側を整理整頓してゆければ、自分の外側に対する脅威は減じていきます。バウンダリーを引くときにもっとも大切なのは、自分自身を深く理解し、わからないところを明らかにし、外の世界とは自分の内側が映し出されたものであることに気づいているということです。こうして内なる平和を確立していくことにより、自分の外にも安全で平和な世界を作り出していくことが可能となります。

 

side view of man and woman holding two empty frames and kissing on white background

 

 

バウンダリーを知る=知覚

目には見えないバウンダリーを知覚するにはポイントがあります。それは、自分の中の感情、特に恐怖や怒りの感情に意識的に気がついていくことです。なぜなら、バウンダリーを脅かされると、人間のみならず動物はすべて恐怖から怒りを感じ、防御的あるいは攻撃的になってゆくからです。「感情を感じていくこと」は自分自身を成熟させ自分を守るための大切なツールであることを理解しましょう。

 

 

日本人が弱いバウンダリーの概念

日本人は、バウンダリーの概念が曖昧な民族です。周囲を海に守られ、外敵に侵入されるという文化的な傷が少ないのがその一因です。また、農耕民族として生きてきたことが、個よりグループとしてのバウンダリーが大切であるという誤解につながっています。人間が健康で健全であるためには、自分の肉体に近い方の価値観をまず大切にする必要があります。つまり、グループよりまずは自分自身ということです。そのため、個人のニーズよりもグループのニーズの方を大切にすべきであるという文化の中では、常に個人のニーズが脅かされることとなります。その結果バウンダリーが引けず、ゆえに個人の成長もなく、グループとしての成長もできないのです。

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12のバウンダリー

バウンダリーにはさまざまな種類がありますが、ここでは主な12のバウンダリーをお伝えします。
肉体的(物理的)バウンダリー / 感情的バウンダリー / 精神思考的バウンダリー / エネルギー的バウンダリー / 霊的バウンダリー / 性的バウンダリー / 社会的バウンダリー / 役割的バウンダリー / 時間的(タイム)バウンダリー / 空間的(スペース)バウンダリー / 社会・環境的バウンダリー / お金の(マネー)バウンダリー

 

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バウンダリーの4つの属性と効果効能

あるバウンダリーが健全かどうかを知るには、以下の4つの属性においてどのような状態にあるかを見分ける必要があります。自分を満たしてくれる滋養に「Yes」と言っているか。自分を害する毒に「No」と言っているか。滋養を受け取り自分の中で生成されたクリエイティブな何かをギフトとして他者に周りに差し出すこと、また自己開示することに「Yes」と言っているか。セルフケアすること、自分の喜びや幸せに責任を持っていくことに「Yes」と言えているか。

 

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バウンダリー対策

 

自分のバウンダリーの使い方に気づく

バウンダリーのことを理解していない人は、自分と他者の関係性についてたくさんの誤解を持っています。親しい家族や友人との関係性において、「だって私はこういう人だから仕方がない(わかってよ)」「あの人にはちょっとくらいきつく言っても大丈夫」という考えがあなたの中にあるならば、それはバウンダリーにまったく気がついていないということになります。バウンダリーを侵害したりされたりすると、関係性の間で問題が発生します。その問題は悩みとして解決しなければならない案件へと発展していくでしょう。

 

 

人間関係におけるバウンダリーの引き方

相手との間にバウンダリーを引くということは、明確に「ここからは入らないでください!」ときつく一線を引くというようなことではありません。バウンダリーの引き方には「セット・バウンダリー」と「ドロー・バウンダリー」の二つがあります。「私とあなたの間の接点をここにします」というときに使う「セット・バウンダリー」と、セットした場所からもう少し仲良くなりたい、あるいはもう少し離れたいときに使う「ドロー(引き分けにする)・バウンダリー」です。この二つを健全に引けるようになるまで、他者との関係の中で問題は続いていくでしょう。

 

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人間関係でストレスを溜めないバウンダリーの作り方

バウンダリーは、相手と対等な関係性にある場合、目上と目下という関係性の場合、また性別によっても、千差万別に変化していきます。バウンダリーとは常に伸び縮みするものだということをいつも心に留めておくことが必要です。そしてその上で、「ここまでは自分の問題」であるという自己責任を取れるポイントを常に自分の内側に探し続けることが、人間関係でストレスを溜めない秘訣です。そしてそれが、バウンダリーなのです。

 

Blue shoes and pink shoes standing on asphalt concrete floor and white line between them

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?
人間関係を円満かつスムーズにしていく「バウンダリー」の概念についてお話ししてきました。
ご興味のある方は、本を読んだりWSなどにも参加されてみてくださいね。

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