このページでは、キャラクトロジー心理学で一番最初に生まれる人格、スキゾイドについて詳しくみてゆきます。
(関連記事:トラウマの原因は親子の関係性の中でわからないままにしているストレス体験にある)
目次
嫌われた子ども・スキゾイドのトラウマ
スキゾイドのトラウマは、お母さんのお腹の中にいる胎児期から、生まれて半年くらいまでの間、つまり自分の意思では何をどうすることもできない時期に体験した何かしらの出来事を通して、「拒絶された」「世界は危険なところだ」と誤解することによって生まれます。
この世に生まれ落ちる瞬間の、いわゆる“バーストラウマ”もこの中に含まれます。
また、このころの赤ちゃんはお母さんと一心同体でもあるため、お母さんの感じた恐怖を自分の恐怖として感じてしまうこともあります。
たとえそれがほんの些細な出来事であったとしても、自分では何もできない赤ちゃんにとっては、命を脅かされているのと同じことなので、赤ちゃんの中には、「この世界は危険だ」また「自分は嫌われている」「世の中は敵意であふれている」「ここにいたくない」というイメージができ上がってしまうのです。
スキゾイドは、このイメージを真実と誤認しここから世界を見ているので、当然スキゾイドの人にとっての世界は危険で敵意にあふれるところとなります。さらには、嫌われている・拒絶されているという前提で他者と接するため、どことなくオドオドビクビクした態度になってしまうことが多いでしょう。
スキゾイドのトラウマの具体例
・お母さんが流産しそうになった
・妊娠中、お母さんがイライラしたり、たびたび泣いたり、あるいはビクビクしていた
・妊娠中の喫煙
・難産だった/へその緒が首に巻きついていた
・生まれた瞬間の分娩台のライトなどの眩しさ、手術用手袋などの感触
・両親の喧嘩や大きな物音
・大きな災害やトラブル
スキゾイドの見た目の特徴・印象
ひょろっとしていて線が細く、存在感がない。なんとなく影が薄い印象。または、いつもどこかビクビクしている。体に比べて妙に手足が長いなど、体型がアンバランス。
学生の頃、教室の隅でぼんやりして、学校を休んでも、いないことを誰にも気づいてもらえなかったタイプ。
ディフェンスに入ったスキゾイド
大きな特徴として挙げられるのが、目の前の現実から逃げ、責任を取ろうとしないところです。
自分の意思で何かをすることができない時期のトラウマから形成された人格であるため、「責任を取る」というのがどういうことなのかがわからないのです。
責任感だけでなく、継続力、社会性、協調性に欠けています。
基本的に人が怖いと感じているため、深い人間関係を結ぶことができません。
誰といてもぎこちない雰囲気が消えず、集団の中で異分子として扱われることもあります。
また、夢見がちで、いつも空想の世界にいるようにぼーっとしています。
「今、ここ」の現実にいないため、話していても心ここにあらずな反応をすることが多く、話を聞いていないと思われがちですが、実際、スキゾイドには同じことを3回言わないと忘れてしまいます。
上記に挙げたような印象を受ける人は、スキゾイド人格が強く出ているといえます。
スキゾイドのディフェンスが招く人生の不具合
- 突然のトラブル
- いきなりありえないような災難が降りかかる
- 人の中にいると拒絶されているように感じる
- 人の中にいるのが怖い
- たくさんの夢と理想があるのに、現実化することができない
- 成果を出すことを無意識に恐れる成果恐怖症
- 責任を取らずに逃げることで、結果、事態が悪化する
- 認知症/痴呆/パニック障害/離人症/アレルギー
- 頭頂部の髪が薄くなる
スキゾイドが人生で果たすべきテーマ
スキゾイドの強い人は、あちらに手をつけてはやめ、こちらに手をつけては忘れ、また別のものに手をつけるという癖がありますが、これら人生の外面/内面両方においてバラバラに存在している夢や人生の断片を一つに統合し、何かを現実に形にすることがスキゾイドの大きな使命です。
常にふわふわと空想の世界を漂っているので、地に足をつけ、現実の肉体を持った存在として内面の夢と理想を実現しながらこの世を生き抜くこともまた、スキゾイドが持って生まれたテーマでもあります。
スキゾイドのエッセンス
♢創造性と直観力にあふれ、霊的な真実を本能的に理解しています。
♢独特の世界観と天から降ってきたような繊細な芸術性に優れ、またサイキックな能力を持つことも。
♢内面のたくさんの夢と理想が周りの人に伝播し、周りの人の夢もまた広がっていきます。
スキゾイドがエッセンスで生きるポイント
・「自分は拒絶されている」「嫌われている」という子どもの意識の前提から世界を見ることをやめ、「世界は安心で安全な場所で、自分はここにいてもいい」という大人の意識にシフトする。
・自分の体にグラウンディングする。自分の体に触れ、「今、この瞬間ここにいる」のを感じてみる。
・この世界にグラウンディングする。立つ・しゃがむ・ジャンプするなど下半身を動かし、足の裏が大地についているのを意識する。
・実際に誰かと触れ合うことで、安心と安全を感じる。握手やハグが効果的。
スキゾイドのエッセンスを持つ有名人
スティーブ・ジョブズ(apple社創業者/実業家)
サルバドール・ダリ(画家)
小泉純一郎(政治家)
スナフキン(アニメーション『ムーミン』の登場人物)
忌野清志郎(ミュージシャン)
現在の悩みから紐解く、「トラウマはこうして生まれる」実例集(スキゾイド編)
人が近づくと気持ち悪い/怖い。人と接触するのがイヤでハグなんて大嫌い。
・家庭の事情で毎日複数の家を行き来するなどして周囲のエネルギーがその都度変わっていたこと、また世話をしてくれる相手に愛着を感じても、離れるときにはエネルギー的に愛着を引きちぎられるような体験。
・母親との関係性の中で、安心で安全な温もりを感じるという接触体験が少ない、あるいは接触しようとしたら拒絶されたという体験。
変な人に絡まれがち(実生活/SNSなど)
・子どもの時に、家族から自分一人が外されているという状況が長く続いていた。仲間に入れないという疎外感を感じつつも生活は普通にできていたために、自分を被害者の役割に置くことがデフォルトの状態となってしまい、かつそれを自覚していない状態。
・誰かが自分をいじめる、またコミュニティの中で自分が仲間外れにされることで人間関係が平和に保たれるという環境で育ち、それをよしとしていた。
事故現場に居合わせることが多い
・肉体的な虐待を自分が受けてきた、あるいは誰かが虐待されているのを日常的に見ていた可能性。
・いつ死んでもいいと感じていた幼少期
・ボーッとしてとりあえずなんとなく生きてきた体験。
皮膚感覚がよくわからない
・家庭内で父親と母親の関係性が危うく、頻繁に夫婦喧嘩を目撃していた。
・子どもの頃、危険を回避しようと背中で良心の気配を読もうとしていた体験(読めるという誤解)。
「怖い」という感覚がない
・自分を可愛がってくれている人が、自分を可愛がりながら誰かに対して怒りを発したという体験(例えば自分を膝に乗せて抱っこしながら誰かを怒鳴りつけたなど)。
どんなにうまくいっていても不安感が拭えない
・いつ父親が怒り出すか、いつ母親が小言を言い出すかといつもびくびくしていた子ども時代を送っていた。
その他のキャラクトロジー詳細分析
マゾキスト人格:湧き上がる創造性を形にし表現する根っからの愛されキャラ
サイコパス人格:自分と他者と宇宙を信頼する多芸多才なカリスマ
リジット人格:愛と情熱に溢れ、優れたリーダーシップを持つ統率者
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