
このページでは、キャラクトロジー心理学の三番目に生まれる人格、マゾキストについて詳しくみてゆきます。
(関連記事:トラウマの原因は親子の関係性の中でわからないままにしているストレス体験にある)
目次
愛され過ぎた子ども・マゾキストのトラウマ
マゾキストのトラウマは、トイレトレーニングが始まり、単純な単語を2つ以上組み合わせて意味のある会話ができるようになるくらいの自立期に形成されます。
この時期の子どもには自立心や好奇心、冒険心が芽生え、「こうしたい」という自分の気持ちがはっきりしてきますが、子どもを大切にしようとするほど、親は子どもを心配し、行動に制限をかけようとします。好奇心のままに突っ走らせては“危険”だと親は感じるのです。
その経験が重なると、子どもは、「親の言うことを聞いてさえいれば褒められ愛される」と考えるようになり、自分のやりたいことよりも親の言うことを優先するようになり、それが自分であると誤解していくことで、やがて本当に自分が何をしたいのかがわからなくなってしまうのです。
また、大人の都合で生理現象をコントロールされたり、食事を強要されることで、「自分が我慢すればお母さんが喜ぶ」との誤解が生まれることも多々あります。
親が子どもを可愛がるあまりに過干渉になり、子どもの自由意思や自由な表現を奪う、または軽視した態度を取ることでマゾキスト人格は作られていきます。

マゾキストのトラウマの具体例
・「おでかけ前だからトイレに行きましょうね」と、排泄したい感覚がないのに排泄を強要され、できると褒められる
・ぬり絵をしているときに「その色は違う」と塗りなおさせられる
・肉体的な変化を恥ずかしいものだと思わされた
・お腹が空いていないのに食事をさせられる
・「○○ちゃんは△△が好きよね」と、自分の好みを勝手に決めつけられる
・「体にいいから食べなさい」「あなたのためよ」

マゾキストの見た目の特徴・印象
がっちりして重そうな肩、なんとなく圧迫感があり分厚い印象、または背中が丸く、ぽっちゃりとして安定感がある印象を受ける。
いつもニコニコ快活で、「あの人本当いい人だよね」と誰からも言われ、誰とでも仲良くなれる愛され(いじられ)キャラ。
人といるのが大好きで、「自分」ではなく「みんな」を主体にした言動を取る。
自分で何かを決めることができない。腰が重く、なかなか行動に移せない。指示がなければ動けない。
無邪気なベビーフェイスを装っているが、愚痴っぽく、いつも何かをぼやいている。
学生時代は文字通りクラスのムードメーカーやいじられキャラ。

ディフェンスに入ったマゾキスト
いつも自分より誰かを優先しているために、内側に溜まった怒りを小出しに相手に向け、巧みに挑発して自分の怒りを発散しようとします。
自分で決めたりアイデアを出すということがわからず、誰かが決めてくれないと動くことができません。それゆえにまた自分の内側に怒りを溜め込むので、外面はいいけれど、いつもなんとなくイライラが抜けません。
自分が何をしたいのかがわからないので、人の喜びが自分の喜びであると誤解しています。

口癖は「面倒くさい」。頭で何かをしようと思っても、実際の行動に移すまでにとても時間がかかる、あるいは実際の行動に移すことができません。
自己犠牲的な性質が強く、待ち合わせで相手が遅れてきても黙って待ち続けるタイプ。
マゾキストのディフェンスが招く人生の不具合
- 自虐的・奴隷的に我慢し続ける
- 指示待ち症候群
- 相手との距離感がわからず、侵入し過ぎてしまう/侵入されることに喜びを感じる
- 自覚のないストーカー行為やセクハラ行為
- ガン/肥満/脳溢血/喘息/アトピー/ED /てんかん
- 無意識に悪意に留まろうとするために、それが現実化してしまう

マゾキストが人生で果たすべきテーマ
マゾキストがこの人生で学ぶべきことは、自分の喜びのために自分で選択し、自由に行動し、表現することです。
子どものときの意識そのままに、誰かの喜びを第一にして服従的に生きるのをやめる必要があります。
もうひとつのテーマは自己表現です。内側のたぎるような創造性と自己を外側に表現してゆくことでさらに自由になることができます。

マゾキストのエッセンス
♢勤勉で忍耐強く、大変な仕事もしっかりこなすので、リーダーをサポートする有能な右腕として活躍することができます。
♢情け深く、面倒見の良い大きなハートの持ち主であり、かつ楽しいことが好きなので、誰からも愛されます。
♢内側にダイナミックな創造性と芸術性を秘めています。
マゾキストがエッセンスで生きるポイント
・人に対して過剰に世話をしようとしたり、また侵入しようとすることをやめる。
・いい子になろうと自分のやりたいことを我慢するのをやめ、本当にやってみたいことを自由に表現してみることにチャレンジする。
・とにかく物理的に体を動かす。自分が動かさなければものごとは流れ出さないということを体感で学ぶことが大事。
・空間的にも時間的にも自分のスペースを確保し、それを自分のために使うことを自分にゆるす。
マゾキスト人格のエッセンスを持つ有名人
マイケル・ムーア(映画監督)
岡本太郎(芸術家)
笑福亭鶴瓶(落語家)
伊集院光(タレント)
草間彌生(芸術家)
現在の悩みから紐解く、
「トラウマはこうして生まれる」実例集(マゾキスト編)
子どもに対してつい先走って口や手を出してしまう
・子どもの頃、ちゃんとできずに失敗して恥をかいてしまった体験。
・間違えたり失敗したりしたときに怒られた体験。
「したい」「欲しい」がわからない
・自分の中から湧き上がってきたことを表現するよりも、外面世界で認められていることに合わせたほうが、愛する親を喜ばせることができた体験。
・好奇心を持って表現したことを頭ごなしに否定された、怒られた、あるいは取り上げられた体験。
もう一人の自分が心の中でいつも自分を見張っている
・子どもの頃に宿題をするとき、いつも母が見張っていて、間違えるたびに怒られた経験。
人に合わせることの方が簡単なのでいつも人に合わせている
・親の価値観ですべてが決められてきたため、自分の欲求が分からなくなった。(食事のメニュー、洋服、進路、持ち物全般など)
・親の期待に応えることが生き残るための一番安全で快適な道であり、かつ愛する親を喜ばせることのできる道であると思っていた誤解。
ときおり攻撃的な自分に豹変してしまう
・小さい頃、普段は両親の言いつけを守るいい子だったが、溜まった鬱憤が限界点に達すると突然感情を爆発させる子どもだった。
・いい子でいすぎた。
・感情は抑えるか爆発させるかどちらかでしかなかった。
自分がどうしたいのかがよくわからない
・自分の好みかどうかに関わらず、母の手作りの洋服を着せられていた。
・母の期待に応えていれば愛されると思っていた。
・生活全般において過干渉を受けていた。
・「○○ちゃんはこれが好きよね」と勝手に決めつけられた体験。
その他のキャラクトロジー詳細分析
スキゾイド人格:夢と理想に満ちた繊細でアーティスティックなクリエイター</a
オーラル人格:好奇心いっぱいで優しさに満ちた天性の教育者
サイコパス人格:自分と他者と宇宙を信頼する多芸多才なカリスマ
リジット人格:愛と情熱に溢れ、優れたリーダーシップを持つ統率者
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そもそもエッセンス(良いところ)の塊である私たちは、幼い頃のささいで偶発的なできごとや繰り返し体験するできごとを通して、自分のエッセンスを悪しきものと誤解してしまいます。残念ながらこの誤解は成長の過程で避けることのできないもので、ゆえに私たちの誰もが、違った体験から同じ傷を持ち、その強さや深さ、体験の内容の違いが人格となって現れます。ただ、ここで注意すべきなのは、現在の人格は「本来のエッセンスを悪しきものと誤解した」状態のものだということ。
私たちは誰しも、この世に生まれ育ち、大人になってから今までの全ての経験に基づいて現在の選択のすべてをおこなっていますが、「三つ子の魂百まで」のことわざ通り、さらにその根幹を成すのは子どもの頃の環境や体験です。
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