
「こころのレスキュー大賞」は、心に寄り添った/寄り添ってもらったことで人生が変わった体験談を通して、真に心に寄り添うサポートとはどんなものかを多くの方に広く知ってもらうことを目的に設立した賞で、毎年10月に作品募集を開始、12月のHITキャラクトロジー心理学協会のイベント〈Heart in Touchアワード〉にて受賞作品が発表されます。
Heart in Touch Award 2023
【エントリーNo.068】
小谷 綾香
作品タイトル : 私の心を潤す、恵みの雨
いま私は過去、何度も辞めようとした刺繍を夢中になってやっている。
時間もかかり、細かかい手仕事に
「こんな地味なことやって、こんなことして意味あるの?」
自分の手から作り出される作品を「こんなのが作りたいんじゃない、こんなの私には似合わない!」
そう自分の中で声が鳴り響き、夢中になる手を止め、生み出される作品を捨てたこともあった。
でも、作ることは好きで
刺繍の道具は手放せない自分がいた。
キャラクトロジー心理学を学び、刺繍をしている時に鳴り響く声がジャッジの声であると知り、そうなった過去をみていった。
子どもの頃から、絵を描いたり、なにかを作ったり夢中になったり、こんなふうに作ろうと物思いにふけることが多かった。
でも、そんな私に母は
「そんなことやっても何にもならないから、そんなんじゃ才能なんてないから生きていけないのよ。そんなことより勉強しなさい。」
そんな言葉を聞き、自分の思い描く世界がサッと消え、無機質に固まっていく幼き自分がいた。
何度も声をかけられるなか、私は「これをしてても何にもならない、意味がない」と思い、親が言うとおりに、世間一般的に意味があること、結果や成果が出るものを求めていった。
このことは私の人生の中で、資格が得られるもの、お金が多く得られる方、周りから認められる方、自分がというよりも、他人から社会から評価される結果や成果が出る方を選んできていた。
その意識でやればやるほど、作業的になり、からだも心も疲弊しボロボロになっていく自分を感じた。
そして、「これじゃなかった」とまた違うものを求めていく。
こんな自分を理解しつつ、なんとかしたいと感じていた。
そんなタイミングでヒーラークラスに通うようになり、課題でもあるヒーリングをする時間の中で、自分に繋がり自分の感覚の中にいようとすると、刺繍をする時と同じように
「こんなのやって意味あるの?何になるの?」
そんなジャッジの声が何度も響いた。
ヒーリング中はそんな声が鳴り響いても、投げ出すことはできない。
ジャッジの声が自分ではないと俯瞰しながら、手を止めず何度も自分の感覚に戻る、自分と再び繋がることをしていった。
ヒーリングの時間、何度も何度も。
私は幼少期に母に言われたことで誤解し、
自分のクリエイティブさや、探究心、夢中になること、繊細さ、、
自分のエッセンスや感覚を自分で切り離してきたことを理解し体感していった。
大人になった今も
親の声を聞き入れ、その言葉を浴びせていたのは自分だと自己責任とることができた。
今の自分を否定し、嫌っていたのは自分だった。
そんな自分に理解し気づいていくなかで、無機質で固くなっていた内側が少しずつ緩んでいくのを感じ、自分の内側から「やってみたい、どうなるだろう!」と湧き上がってくるものがあった。
そんな時、幸せそうに安心して仰向けで寝るワンちゃんの写真が目にとまった。
「刺繍してみたい」自分から湧き出る感覚で再び手を動かしていった。
ヒーリングをするようになってから、不思議と刺繍の時間も心地よく夢中になっていく自分がいた。
喜び、探究心、好奇心…
言葉にならないような色んな感覚が糸を刺す瞬間瞬間に湧き上がるのを感じた。
とっても心地よい幸せな時間だった。
その作品を手渡し、作品を眺める愛おしい優しい眼差しも私にとって喜びだった。
それをきっかけに、刺繍の時間が増えていき、自分の中から湧き上がってくる感覚が嬉しく、自分の手から生み出される作品を見て、ハートが震え涙したこともあった。
そしてふと、「あぁ、これが私だ」と、腑に落ち、じわっと内側から安堵する自分がいた。
その時、「慈雨」という言葉が思い出された。
この言葉は1年ほど前に美穂子先生のヒーリング中にもらった言葉だ。
なんて言われたかはっきり覚えていないが、自分に愛や優しさを時間をかけてでも少しずつ与えていくと、潤い満たされていくというような感じだった。
1年前は初めて聞く言葉に言葉としての理解しかなく、その言葉を留めておくことしかできなかったが、今こうして刺繍の時間も、出来上がった瞬間も、それを受け取ってもらった時の瞬間も私にとって慈雨...恵みの雨が染み渡っていることを感じる。
じわっと染み渡るこの感覚は、とても地味でわかりにくいけど、私の内側を満たす感覚はこれだったとわかったことは大きな気づきだ。
最近、刺繍に夢中になるなかで7年ほど前に刺繍の作品を作り始めたころ、「私が感じる温かさや優しさを、刺繍を通して伝えたい、感じてもらいたい」と制作を始めたことを思い出した。
私のエッセンスと共に、そんな思いがあったことも取り戻すことができた。
これから、自分を育むために大切に使っていこうと思う。
このエピソードの中で、あなたは何によって癒されたと思いますか? : ジャッジの声に惑わされず、自分の感覚に戻り続けた勇気と意志

「こころのレスキュー大賞」は、心に寄り添った/寄り添ってもらったことで人生が変わった体験談を通して、真に心に寄り添うサポートとはどんなものかを多くの方に広く知ってもらうことを目的に設立した賞で、毎年10月に作品募集を開始、12月のHITキャラクトロジー心理学協会のイベント〈Heart in Touchアワード〉にて受賞作品が発表されます。
Heart in Touch Award 2023













そもそもエッセンス(良いところ)の塊である私たちは、幼い頃のささいで偶発的なできごとや繰り返し体験するできごとを通して、自分のエッセンスを悪しきものと誤解してしまいます。残念ながらこの誤解は成長の過程で避けることのできないもので、ゆえに私たちの誰もが、違った体験から同じ傷を持ち、その強さや深さ、体験の内容の違いが人格となって現れます。ただ、ここで注意すべきなのは、現在の人格は「本来のエッセンスを悪しきものと誤解した」状態のものだということ。
私たちは誰しも、この世に生まれ育ち、大人になってから今までの全ての経験に基づいて現在の選択のすべてをおこなっていますが、「三つ子の魂百まで」のことわざ通り、さらにその根幹を成すのは子どもの頃の環境や体験です。
この世に生まれ、誰かを好きにならない人はいません。そして、好きになればなるほど悩むことや傷つくこと、腹の立つこと、悲しくなることも多くなるものです。なぜなら私たちは、恋する相手に幼い頃両親とのあいだに起こった満たされなかった体験を無意識に投影しているからなのです。
自分と自分以外の人を分ける目には見えない境界線、それをバウンダリーといいます。
自分でも薄々おかしいと感じているのに、反射的にカッとなったりパニックになったり頭が真っ白になったりしてどうにも止められなくなってしまうのは、脳内にその反応の“回路”ができてしまっているからです。BTSは、HITオリジナルヒーリングの中で唯一、これ単体で学び身につけることのできるヒーリングスキルで、脳内に新しい神経回路をエネルギー的に構築することができます。
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ヒーリングとは、わかりやすく言うと、オーラフィールド(オーラボディ)のお風呂のようなものです。
白か黒か、勝ちか負けか、など、どちらかしかない/どちらかに決めなければいけないと思ってしまう……実はこれは、“葛藤” を持ちこたえることができず混乱したままの「子どもの意識」のしわざです。子どもの意識とは、その葛藤を持ちこたえることのできなかった幼い瞬間のまま今なおあなたの中で存在を主張している幼い意識のこと。HIT独自のキャラクトロジー・コーチングスキルは、今のあなた=大人のあなたの意識を使い、子どもの意識を癒し今に統合するためのスキルです。
自己啓発や心理学の学びは深めたし、スピリチュアルなセッションも受けている、なのに現実がどうも変わらない……そんな方はいらっしゃいませんか。

愛媛県松山市のハートインタッチヒーリングセンター。目の前に穏やかな瀬戸内海を望み、山本美穂子がどこまでもこだわりぬいて造ったセンターです。セッションや講座等の会場としてのレンタルも可能で、セミナールームのステンドグラスは必見。