
「こころのレスキュー大賞」は、心に寄り添った/寄り添ってもらったことで人生が変わった体験談を通して、真に心に寄り添うサポートとはどんなものかを多くの方に広く知ってもらうことを目的に設立した賞で、毎年10月に作品募集を開始、12月のHITキャラクトロジー心理学協会のイベント〈Heart in Touchアワード〉にて受賞作品が発表されます。
Heart in Touch Award 2023
ハートインタッチアワード2023
こころのレスキュー大賞
《癒し手部門賞》
【エントリーNo.119】
筑井 由紀子
作品タイトル : 親子をサポートし続けてきたこと
2年前に養育里親に申請しました。そもそもの始まりは子どもが自立していき、夫婦の生活になろうとしていたころ、夫が「早く孫が欲しい」という言葉。それに対して「それって、血がつながらないとダメなの?」というわたしの言葉から、養育里親に辿りついた。
そもそも、「子育て向いてないわ。仕事してた方がいい」とフルタイムで育休明けの時期から保育園にお世話になり、困ったときはわたしの母がお迎えや預かりをしてきたわたしは、子育てできるのか?という思いも頭の隅にはありつつも、唯一言えるのは、1人で子育てすることをやめたことで今の子どもたちの姿があること。社会人となり、自活して家から出て行くところまで育てたということ。
養育里親になるまではかなりの回数で児童相談所に通い、自分の生い立ちから全てを聞かれ、資産・収入までも明らかにするというプロセスがあります。
それを経て養育里親になったことは、後から聞いたことですがかなりの厳しい審査が通ったということになるとのこと。
半年ほどの審査の期間に家族みんなが協力してやりたい、という声が固まりました。
養育里親になって1ヶ月もしないうちに「子どもショートステイ」という市町村の委託事業で虐待が起こりそうなシングルマザーの親子のお泊まりサポートの依頼が来ました。
DVで関西から逃げてきた20代の母親と4歳と5歳の兄弟。
母親はメンタル疾患を持ち、手帳も持っている。
そんな母親が子どもたちに手をあげてしまうことを悩み、役所に相談にいったところショートステイを使ってみないかと提案されたとのこと。
幸い、わたしの住む学校区に住まれていて、子どもたちの通っている保育園も学区内。平日は保育園に行くとのことで日中仕事のわたしたちでも対応できそうかと、受けてみました。
初回のお泊まりは5歳の子は「ママがいーい!」と泣き、「普通そうだよね」と子どもらしさを感じましたが、4歳の子は一切泣きもせず、ちょっと気に食わないことがあると大暴れを来て早々からしていました。
わたしと主人は自分の子供がそんなことしたことないので、対応に困っていたら、保育の大学に行く娘が「あれは気を引くためにやってるんだよ。反応してはだめなのよ。で、いいことやったらとにかく褒めるんだよ」と現場でバイト経験もある彼女のアドバイスで家族でそこを徹底して対応していきました。
1回目のお泊まりが彼らがとても楽しかったと喜んで帰ったことで毎月、5日ほど泊まりにくる生活が始まりました。
まあ、とにかく手のかかる子供たちで自分の子育てでもこんなにイラッとすることはなかったと思うぐらい大人に何かを引き出させるような行動が多く、「ママ、よくこの子たちを1人で育てているよなあ。叩きたくなる気持ちもわかる」と相談員さんには伝えてきました。
母親の様子も相談員さん経由しかわたしたちにはわからず、「一度、ママに会って、ほんとにあなたはよくやってると伝えたい」とお願いしたところ、子どもたちを送りに来るときに一緒に来てくれました。
夫と別れて精神的におかしくなり、病院に行っていろいろ調べてもらったら自分が発達障害があることを知って少しホッとしたこと。
今までほんとに自分だけでなんとかしなければと思い、自分も母親から虐待を受けてきて、うまく子どもたちを育てられないことにどうしていいかわからないとき、こうやってサポートしてくれる人がいること。
子どもたちも楽しくお泊まりに行ってくれることがよかったと思うこと。
一生懸命すぎる彼女の姿をみて、子どもたちが「もう、ここには来なくてもいいや」と思えるまで一緒に育てて行こうと思いました。
あれから2年になろうとしています。
2人とも、身体も心も成長しています。
小学1年生と年長さんになりました。
あいさつができるようになりました。
公園で5分も遊べなくて「youtubeみたいから帰る」と言ってたのが、「まだ帰らないー」と公園で遊べるようになりました。
時計で「この針が20になったら、歯磨きして寝るよ」というと、時間前に見ていた動画を自分で消して歯磨きの準備ができました。
これらにはわたしたちだけでなく、保育園、放課後デイサービスの職員さん、などたくさんの大人が彼らと向き合って対応する世界ができたからだと思ってます。
先日、役所の担当者の方に言われました。
「2年前あの親子はいつ、一時保護になってもおかしくない状態だった。母親も信頼関係ができないと全てを拒絶して受け入れなくなるので、母親からこちらにサポートをと来なければ、手を出せなかった。こうやってギリギリでも彼らの生活が継続していることは前例がないほどなんです。里親さんのおかげです。」
母親とはメールでやり取りする関係性になりました。
お泊まりの時の荷物のことこちらで、過ごしていた時に出かけ行った時の写真を送ったり。
最初は自分の身だしなみすら苦痛でパジャマで保育園送迎していた彼女が髪を染め、出かけることもできるようになったようです。
彼女は社会的な関係性や対人関係で困ったこともたくさんあり、わたしたちもバウンダリーをいかに引くかを毎回、模索しながらの対応です。
それでもその先の親子の姿を見ていきたい。
彼らが、どんな大人になっていくのかを一緒に成長を楽しみにしているわたしたち家族です。
このエピソードの中で、あなたは何によって癒されたと思いますか? : 子どもの成長

「こころのレスキュー大賞」は、心に寄り添った/寄り添ってもらったことで人生が変わった体験談を通して、真に心に寄り添うサポートとはどんなものかを多くの方に広く知ってもらうことを目的に設立した賞で、毎年10月に作品募集を開始、12月のHITキャラクトロジー心理学協会のイベント〈Heart in Touchアワード〉にて受賞作品が発表されます。
Heart in Touch Award 2023













そもそもエッセンス(良いところ)の塊である私たちは、幼い頃のささいで偶発的なできごとや繰り返し体験するできごとを通して、自分のエッセンスを悪しきものと誤解してしまいます。残念ながらこの誤解は成長の過程で避けることのできないもので、ゆえに私たちの誰もが、違った体験から同じ傷を持ち、その強さや深さ、体験の内容の違いが人格となって現れます。ただ、ここで注意すべきなのは、現在の人格は「本来のエッセンスを悪しきものと誤解した」状態のものだということ。
私たちは誰しも、この世に生まれ育ち、大人になってから今までの全ての経験に基づいて現在の選択のすべてをおこなっていますが、「三つ子の魂百まで」のことわざ通り、さらにその根幹を成すのは子どもの頃の環境や体験です。
この世に生まれ、誰かを好きにならない人はいません。そして、好きになればなるほど悩むことや傷つくこと、腹の立つこと、悲しくなることも多くなるものです。なぜなら私たちは、恋する相手に幼い頃両親とのあいだに起こった満たされなかった体験を無意識に投影しているからなのです。
自分と自分以外の人を分ける目には見えない境界線、それをバウンダリーといいます。
自分でも薄々おかしいと感じているのに、反射的にカッとなったりパニックになったり頭が真っ白になったりしてどうにも止められなくなってしまうのは、脳内にその反応の“回路”ができてしまっているからです。BTSは、HITオリジナルヒーリングの中で唯一、これ単体で学び身につけることのできるヒーリングスキルで、脳内に新しい神経回路をエネルギー的に構築することができます。
何をどうしても人生が動かない、あるいは“ドツボ”にはまって抜け出せなくなってしまったことは誰にでもあると思います。そんなときに最適なのが、このプロセスグループです。安心で安全な環境の中で感情のブロックをほどき、その下にある傷を癒し、傷の生まれた幼い瞬間真に必要としていた体験を大人になった今、取り入れることのできる貴重なグループワーク。全国各地で定期開催されていますが、人気の地区では募集開始間もなく満席となることも。
ヒーリングとは、わかりやすく言うと、オーラフィールド(オーラボディ)のお風呂のようなものです。
白か黒か、勝ちか負けか、など、どちらかしかない/どちらかに決めなければいけないと思ってしまう……実はこれは、“葛藤” を持ちこたえることができず混乱したままの「子どもの意識」のしわざです。子どもの意識とは、その葛藤を持ちこたえることのできなかった幼い瞬間のまま今なおあなたの中で存在を主張している幼い意識のこと。HIT独自のキャラクトロジー・コーチングスキルは、今のあなた=大人のあなたの意識を使い、子どもの意識を癒し今に統合するためのスキルです。
自己啓発や心理学の学びは深めたし、スピリチュアルなセッションも受けている、なのに現実がどうも変わらない……そんな方はいらっしゃいませんか。

愛媛県松山市のハートインタッチヒーリングセンター。目の前に穏やかな瀬戸内海を望み、山本美穂子がどこまでもこだわりぬいて造ったセンターです。セッションや講座等の会場としてのレンタルも可能で、セミナールームのステンドグラスは必見。