ハートインタッチアワード

Yさんと彼女の教える心理学との出会いが私の人生を変えた【ハートインタッチアワード2021ノミネート作品】

ハートインタッチアワード2021
こころのレスキュー大賞ノミネート作品

【エントリー100】山本 司津子(やまもと しづこ)

ハートインタッチアワードとは?

ハートインタッチアワード・こころのレスキュー大賞は、誰かに真に心に寄り添ってもらった体験、誰かの心に真に寄り添った経験を通して、真に心に寄り添うサポートとはどんなものかを実例を通して多くの人に広く知ってもらうことを目的に設立した賞です。
Heart in Touch AWARD

エピソード
始まりは豊田市で開かれた心理学の体験講座。ヒーラーで心理学の講師でもあるYさんのデモセッションを受けて、自分の体の反応に驚き、惹きつけられる様に講座の申込みをした。気付いたら学び続けて10年。YさんとYさんの教える心理学との出会いが私の人生を変えた。

 振り返ってみると、女である私は望まれて生まれてこなかった。私は初めての子で、跡取りを期待していた父からは見向きもされなかった。だから女である事に負い目を感じ、女の自分が嫌でたまらなかった。虐待を受けて育った事もあり、両親を恨んで憎んで嫌っていて、そんな自分が許せないでいた。家は貧しく、だらしない父が恥ずかしかった。母を怒鳴り足蹴にする父が怖かった。私が19才の年に、両親に可愛いがられていた妹が、8年の闘病の末に亡くなった。まだ生きている自分が申し訳なく、愛されていない自分こそ死ねば良かったと思った。生きている事への罪悪感からか、食べ吐く摂食障害になった。この頃から父は、働く私のお金を当てにし始め、そんな父を蔑む事に快感を覚え憂さを晴らした。結婚してからは、同居する両親と夫との間に身を置く自分が苦しかった。どちらの指示に従えば良いのか、身の引き裂かれる思いだった。2人の男の子に恵まれたが、女の子しか育てた事のない両親に、やんちゃな息子達を責められるのが辛かった。思い通りにならない子育ては、出口のないトンネルを手探りで歩いているみたいで、孤独だった。厳しく躾けたつもりが虐待になった。次男が小学校で不登校になると、学校や周りから母親としての資質を問われてやるせなかった。指示通りに子育てができない負い目を夫に感じ、夫からも育て方を責められていると思いやりきれなかった。お酒だけが唯一の慰めになった。苦しくて苦しくて居た堪れなくて、キッチンドリンカーに逃げた。お酒の力を借りてやっと家事が出来る状態だったが、それでも良い母良い妻良い娘をやめられないでいた。頑張って頑張って頑張っていた時に、姉の様に慕い頼りにしていた隣人を亡くして張り詰めていた糸が切れた。鬱になった。両親は疎ましく夫が怖かった。夫と次男との間に入ってハラハラするのに疲れた。生きていたくなかった。消えて無くなり二度と生まれて来たくなかった。何年か精神科に通う内に、医者は診断して薬を出すが根本的な解決にはならないと思う様になった。カウンセリングに通い助けになったが、あまり変わらない現実に、深い所の癒しには時間が掛かると分かった。それならまず自分を知ろうとジェンダーや女性学を学んだ。より深い癒しを求めてカウンセリングも学んだ。救われたくて仏教や神道の講座に通った。学ぶ内に被害者でいたくないと思い始めた。でもどうしたらいいか分からないでいた。Yさんに出会ったのはそんな頃。

 Yさんの教える心理学は衝撃的だった。私は鬱で不幸なのは皆、周りのせいだと思っていたから、自分が周りに向けて防衛反応をしている事や、今の現実は自分が招いた結果だと習っても中々理解出来なかったし、受け入れられなかった。どうしても納得がいかず、Yさんに挑戦的な態度を取ったり駆け引きをしたりもした。「Yさんは本物のヒーラーだよ」受講を誘った友人の言葉の意味が分かるのはもうちょっと後になってから。基礎講座を何度も何度も繰り返し受けた。自分のネガティブな所ばかりが目に付いて辛かったが、自分の防衛反応を認められると、今の現実は自分が作っていると受け入れられる様になった。リレーション、ヒーラークラスと学びを進めると、どれだけ自分が未熟で幼いか、その幼さに引きずられていたがが見えてきた。でも自分を責める必要はないと、完璧では無い自分を許せる様になった。講座と並行してヒーリングを受けて心と体のメンテナンスをした。プロセスグループに参加して自分の傷と向き合い新しい体験を積んだ。Yさんに寄り添ってもらい、閉じ込めた本当の感情を体の感覚を通して感じた。プロセスワークの体験が癒しを進めてくれた。講座、ヒーリング、プロセスの流れの中でYさんのサポートを受けていく内に、暮らしの中で自分のする感情的反応に気付く機会が増えた。体の感覚を通して感情を感じられると、相手に感情をぶつけなくて済み、防衛反応からの行動が少なくなり、穏やかで安全な時が増えた。人間関係の問題には転移が関係していると理解が入り、そこから癒しへの道筋を知ったから、問題が起こった時の姿勢が変わった。自分の傷に向き合うチャンスととらえられるから被害者になる必要が無くなり、相手を加害者にしなくても良くなった。応分の責任とか自己責任が分かる様になり、「どうせ私は」と余り口にしなくなった。気付いたらアルコールに慰めてもらわなくても良くなり、キッチンドリンカーを卒業していた。あれほど嫌だった女である自分を受け入れられ、自身を慈しみ楽しむ事がこれからのテーマとなった。何をしたいかが分かって生きる目標ができた。何十年も悩みの種だった隣人達が一軒また一軒と引っ越しをして、ご近所トラブルが全く無くなった。両親への恨みや憎しみを支えに生きる必要が無くなり、私をこの世に送り出してくれた存在として感謝出来る様になった。住んでいる土地の境界線で何年も揉めていて、裁判で闘っていたが、自分の防衛反応に気付き、戦闘モードで勝ちに行くのをやめたら、裁判には負けたが私や夫の望んだ結果となった。怖かった夫が今では有り難い人になった。次男と夫は笑って晩酌が出来る関係となり、たまにぶつかる事はあっても、私は2人にハラハラしなくなった。夫や家族からの愛を素直に受け取れる自分になった。私が穏やかでいれば我が家は平和で、ぶつかっても何とかしようとせずただ私自身でいる事が1番安全と分かった。私の中の平安や穏やかさが現実として現れているのだと実感している。始めYさんは私をみて「世界で一番不幸そうな顔をしている」と思ったそうな。生きていると色んな事があるが、今私は満たされて幸せ。

 私はYさんを通して愛は在り方だと知った。ずっと知りたかった愛について、問わずして教えられた。愛には忍耐が必要とYさんは言う。そしてそれを実践して見せてくれた。依存させず時には厳しく、私達にも自分にも正直で、本当の権威とは何かを身を以て見せてくれた。私のペースでの学びや癒しを、ただ見守ってくれていた。そして私の気付きや変化を共に喜んてくれた。YさんがYさんとして居てくれた事が私を支えてここまで連れて来てくれたのだと思う。本物のヒーラーとして、いつも私の前を歩いて癒しの道筋を示してくれるYさんへの感謝で、レポートを終わります。


このエピソードの中で、あなたは何によって癒されたと思いますか? : 知識を得た事。ヒーリング。プロセスワーク。寄り添ってくれたその人の存在。
どんな職種・お仕事をされていますか? : ヒーラー、プラクティショナー
今回の応募は自薦/他薦ですか? : 他薦
他薦の場合はその方のお名前をご記入ください : 山本美穂子さん

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