ハートインタッチアワード

人生の辛い経験はギフトに変えられるよ【ハートインタッチアワード2021受け手部門賞受賞】

ハートインタッチアワード2021
こころのレスキュー大賞ノミネート作品

受け手部門賞受賞
【エントリー74】副島 すみれこ(そえじま すみれこ)

ハートインタッチアワードとは?

ハートインタッチアワード・こころのレスキュー大賞は、誰かに真に心に寄り添ってもらった体験、誰かの心に真に寄り添った経験を通して、真に心に寄り添うサポートとはどんなものかを実例を通して多くの人に広く知ってもらうことを目的に設立した賞です。

エピソード
今から約3年半前、夫を亡くした。
すい臓癌、享年35歳だった。

闘病中に子どもが産まれ、義両親の元で同居、子育てをしながら、約1年7ヵ月。彼は旅立っていった。

私の中には大きな悲しみや憂い、自責の念、怒り、後悔、罪悪感、自己嫌悪など、様々な感情が鬱積していた。

夫を亡くして数日後、潰瘍性大腸炎を発症し、投薬にて半年くらいで一度、寛解。
子どもと一緒に実家の両親の元へ帰ってきた。

心には依然として鬱々としたものがあり、本を読み漁ったり心理学を沢山学んだりもした。

夫の3回忌を迎え、少しずつ気持ちの整理もつき始めため、また赤ちゃんを産んでみたいなと思い、婚活をスタートしたことをきっかけとして潰瘍性大腸炎が再発する。

そして何度もカウンセリングやメディカルヒーリングを受けてきて、愛とは何か、自己責任や自由意志とは何か、オーナーシップを持って人生を歩むとはどういうことなのかを学んでいく中で、少しずつ本当に心が軽くなってきている。

以前は話したり考えることさえ嫌で、泣いていたようなことを、今はあまり抵抗なく笑って人に話したり、思い出せるようになってきた。

今日は、病気が発覚した時のことを振り返りながら私の心の学び・成長をヒーラーさんやカウンセラーさんへの感謝の気持ちとともに書き綴ってみる。

夫は車の整備士だった。
毎日、繁忙期には朝から晩まで肉体労働。

ずっと右の肋骨の下のあたりが痛いと言っていたので、疲れが溜まってるんじゃないかと近所の整体を勧めた。

整体に行くとしばらくは痛みが緩和されるようだったけど、日に日に痛みが強くなっていくようだった。

毎年夏は、長袖の整備服がサウナスーツ状態で汗だくになるので痩せるみたいだったけど、それにしても、かなりげっそりとしてきた。

ある日、整体で、もしかしたら内臓からくる痛みかもしれないから病院で診てもらったら、と勧められ、近くの総合病院で検査をすることになった。

夫が病院に受診する日、私は仕事終わりに不安な気持ちのままかけつけた。

結果、胆のうが破裂寸前ということが分かり即入院。
すい臓の近くの胆のうから延びる胆管を『何か』が圧迫していて、胆のうが破裂寸前とのことだった。

後日、病理検査の結果を知らせるとのことで、夫の両親と夫と、一緒に結果を聞くことになった。

胆管の近くにあるのは、すい臓。。

【すい臓癌】

すぐに頭をよぎった。

すい臓癌が、進行も早く生存率も低い、とてもやっかいな病気ということだけは知っていた。

いや、他の部位かもしれない、とか、胆管癌なのかな?とか、すい臓癌だったら背中が痛いはずだよな、もしかしたら何かの間違いかもしれないとか。
いろんな考えで頭がグルグルしていた。

がん患者の家族は、第二の患者と呼ばれる。

このとき私は大切な人の死への恐怖を前にし、【死の受容】への5段階(否認、怒り、取り引き、抑うつ、受容)で言うところの、【否認】の段階にいた。

※【否認】
・・・死を意識するとき、それが運命として受け入れられず、事実(検査結果など)を何かの間違いだと疑い、否認し、逃避する状態。

後日の病理検査の結果、初期の膵頭部癌(悪性)であることが分かった。

今振り返ると、検査結果をかろうじて聞くことはできたけど、私は混乱と恐怖の中で頭が真っ白、心拍数が上がり、ショック状態。
周りの人たちとも、自分とさえも繋がりを断ち、自分とコンタクトがとれない、分離・分裂した状態にいた。

私は、その時点では潜在意識下で

【どうにもできないことがこの世界にあること】

【どうすることもできない自分】

これらを受け入れることができず、そしてそれを認めてしまうのが嫌で、『大切な人だから私がなんとかしてあげたい。』そんな気持ちが大きくて、自分を見失っていた。

当然そんな、『良かれと思って』というディフェンスの意識からの切羽詰まった必死の行動・発言なので、すべてが空回り。

本当は穏やかな幸せな日々をただ送りたいだけなのに、しょっちゅうケンカし、相手を責め、自分を責め、罪悪感と後悔による負のスパイラル。

【どうにもできない、無力な自分を責める】
これを無意識のうちに選択し続け、良い治療法がないか探してみたり、どうにもできない現実を否認し、死の恐怖から逃げ続けていた。

闘病中に生まれた息子は、私たち家族を笑顔にし、癒やしてくれた。息子がいてくれたからこそ、今日まで前を向いて生きてこれたし、本当に、子どもはギフトだなぁと心から思う。

辛い闘病の末、徐々に腹水が溜まり、病院で最後の日を迎えた。
いつも、一人でストレッチしたり頑張っていたよって、看護師さんが教えてくれた。

本当に最後まで、精一杯生きてくれたんだなぁ。

夫が亡くなると、次にやってきたのは、【怒り(死の受容への5段階)】の段階だった。

※【怒り】
・・・『死』を否定できない事実としては認識したが、『ではなぜ自分がこんな境遇になってしまうのか』という思いが強く、周囲の人に八つ当たりしたり、怒りが込み上げてきたりする。

夫に対し、『子どもを残して、なんで死んでしまうんだ!』とか。
慰めてくれる家族や友達にさえも、『どうせ私の気持ちなんて分からない!』と。

客観的に見ると自分でもとても理不尽に感じるけど、辛い状況の中で、プライドや怖れ、身勝手さから自分を孤独に追いやり、周りにある沢山の優しさを自分の内側で拒絶し、怒りの矛先を外側に向けていた。

そしてそれを表現することさえできず、せめて子どもの前では笑顔でいたいと、自分の中に硬い殻を作って感情を封印し、無意識に自分で自分を追いつめていた。

夫の死後に発症した潰瘍性大腸炎。
これは自分が自分を責めることで余計に酷くなる病気で、【自分責め】がいかに体に悪影響を与えるのか。

また、【断腸の思い】という言葉があるけど、悲しみは腸と関係があるんだなぁと、自分で体験してみて、純粋に、人間の心と身体って面白く、とても興味深いなぁと感じる。

そして、私が沢山の気持ちをブロックしていた代わりに身体がそれを受け止め、支え、教えてくれていたんだなぁと。

自分の身体への感謝とともに、ヒーラーさんのサポートを受けながらセッションを重ね、当時の自分と一つ一つ向き合い、沢山の真実に気づき、本当の感情にも降りていけたことで、自分の中で大きくスペースができてとても気持ちが楽になった。

また、メディカルヒーリングにより現実に起こった出来事に紐づく子どもの頃のさまざまな誤解(傷の場所)も思い出し、一つ一つ向き合ってサポートの中で浄化してきた。

その中の一つをご紹介したい。

5~6才くらいの頃、母が犬に噛まれたのが原因で体に菌が周り、入院した。

私は、何が何だか分からない不安なまま、いつもは母と一緒に寝たりくっついて過ごしていたのに、父や祖父母と過ごすことになった。

あの時けっこう生死に関わるくらい母は危険な状態だった、というのを後から聞いて、癌告知の時と同じようなショックを受けたように思う。

また、小さかったために、母がいない寂しさ、悲しさ、空虚感、心細さなど、いろんな感情を持ちきれず、混乱して泣いた所を、家族に泣くな!とたしなめられたんだと思う。

大人の意識では、この場面では、どうしようもない事だなぁというのも分かる。

ただ、言いたいことを言いたい時に言えなかったんだなぁと気づいた。

そして、この場面で私は

『泣かないでいい子にしてるから、お母さんが早く帰ってきますように』

よく子どもにありがちな神様との【取り引き】をしていた。

※【取り引き】
・・・神や仏、何かにすがったり、善行を行ったり、何かを差し出すことで代わりに奇跡的な何かを得ようと取引する状態。

(もちろん、神様はそんなこと全く望んでなくて、勝手に一人で自分を縛っているだけ)

そしてこの契約は、それに気づくまで潜在意識の中に解除されずにずっとあったことにも驚く。

泣いたりすることや【自分の感情】と【相手に起こること】とは、リンクしていない。別物であること。

ここが意識下でくっついていたので、分け分け。

そして、深呼吸しながら様々な感情が自分の中にあるんだね、を認めて、受け入れて許す。

感じるままに、ノージャッジで感じていい。

色んな感情があってあたりまえで、よく頑張ったねって自分に愛を向け、相手にも愛を向ける。

どうにもできないことがこの世界にはある、を許す。
これは諦めではなく、ただ受け入れる。

私だけじゃなく、どんな人にも『どうにもできない事がある』ということを、ただただ受け入れる。

私は、自分はダメだと自分責めに入るとき、相手との繋がりも切れるし、自分ともコンタクトが取れない状態になっていた。

でも自分だけは、そこで食い止まって、自分との繋がりを切らない。

【私は私のそばに、いつもいるよ】

【どんな感情が湧いても、自分だけは自分のそばにいるよ】

感情を自分の中にぐっと抑え込みがちだったけど、沢山の学びを通して、湧いた感情を、例えそれがローワーセルフであったとしても少しずつ、出してあげることができるようになってきた。

人は沢山の傷をかかえて、だけど愛し愛されたいがために自分自身を理想像(マスク)で飾ろうとする。
私は自分を含めたその、人間の愚かさ、醜さ、そして自由さも、その不器用さゆえに愛おしく感じる。

【辛い時は一人で絶えず、周りの人にサポートを求める。】

【出来た自分をほめる。】

【人に甘えてもいい。】

そして、やはり、今、何を感じているか?

【思考ではなく、感覚の所にいること】

これが自然にできるようになっていくこと。
そして、まずは自分へ愛を向けること。

ケンカもいっぱいしたけど、ただ生きていてくれるだけで良かったんだなぁ。

生きていること自体が、とても尊いことであることを教えてもらった。
また、すい臓は『楽しさ』や『喜び』を感じる臓器と言われている。彼が、それを体現し見せてくれたんだね、と言ってもらった時、涙があふれた。

自分の真実の場所で、楽しいことやワクワクする体験に開き、そしてまた忍耐強く、自分の内側で愛の場所にいること。
愛を与え愛を受け取とるを自分に許可してあげること。

日々、ヒーラーさんやカウンセラーさん、先生や先輩方に沢山のことを学び気づかせて頂いて、自分自身への気づきが深まっていっている。

今は、潰瘍性大腸炎はほとんど落ち着き、寛解に近い所まできている。
そして、少し前までは全く考えられなかった事だけど、パートナーにも出逢うことができた。
これは本当に、傷を癒してきた祝福なのかなぁと思う。

そして、心の中は今、死の受容の5段階でいうと、【抑うつ】と【受容】を行ったり来たりしている。

(死の受容の5段階は、人によって必ずしも順番通りに起こるものでもなく、また行ったりきたり、繰り返したりする)

※【抑うつ】
・・・否認・怒り・取り引きの段階を経てそれらが無駄であり死は逃れられないものと悟り、あきらめや悲観、むなしさ、憂うつ、絶望、絶対的な悲しみといった気持ちが支配して、落ち込み、何も手につかない状態となる。

※【受容】
・・・死を、誰にでも訪れる自然なものとして受け入れるようになる。これまでの価値観や視野とは異なる次元があることを理解し、心に安らぎを得る。

今、自分の中に感じている、狂気や悲しさ、憤り。
その解放できていない感情たちを、サポートとともに、自分の内側で真に感じて解放できた時、どんな景色が見れるだろう。

何かが大きく変わるわけではないかもしれないけど、でもきっとまたそこには祝福と、沢山の新しい体験、喜びが待っているだろう。

自分のことを俯瞰して見てみると、いろんな面でとても未熟だし子どもだなぁと感じる。

だけど、そんな自分だからこそできること、今の自分にしかできない事が沢山あるように思い、その自己受容の意識にふっと入った瞬間、幸せを感じた。

今、私が感じる世界が、だんだんと色鮮やかに変わってきていて、沢山の彩りに包まれている。

幸せってこういうことなんだな。

それに気づくことができて、沢山の辛い経験がそれ自体、明るい未来に繋がるプロセスであり、ギフトだったのかもしれないと感じる。
宝物は、すぐそばに散らばっていたんだな。

私自身の体験から、グリーフケアというのは、とても時間がかかるものなんだなと感じる。

でも、時間はかかるけど、癒していけるんだということ、そして手を伸ばせばすぐ、その温かなサポートがあり、癒した先には沢山の祝福があるということを知ってもらえたらなと思う。

宇宙万物は生成発展している。

希望を持ち、これからも自分を光の方向へと日々アップデートし、自分のために学びを続けていく。

そして私を暗闇からすくい上げて下さった方々のように、私もこれから、ヒーラーやカウンセラーとして、自分の体験を伝え、光の道筋を作り、波及させ癒しを加速させていきたい。

大切な人を亡くした方へ
愛を込めて。


このエピソードの中で、あなたは何によって癒されたと思いますか? : HITメディカルヒーリング
どんな職種・お仕事をされていますか? : フォトグラファー、カウンセラー
今回の応募は自薦/他薦ですか? : 他薦
他薦の場合はその方のお名前をご記入ください : 山本美穂子さん、山本尚美さん、柴田真奈美さん

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